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2026.03.05 家づくりノウハウ

1.5階建てのメリット・デメリットを徹底解説!平屋との違いや後悔しないための間取りのポイント

平屋のような、穏やかな暮らし。朝の光が差し込むリビングで、家族と食卓を囲む。階段を上り下りすることなく、すべてがワンフロアで完結する心地よさ。そんな暮らしに憧れはあるけれど、土地が足りない。2階建てほどの部屋数はいらないけれど、子どもの成長に備えた空間は欲しい。
そんな想いに応えるのが、1.5階建てという住まいのかたち。暮らしの中心は1階に。必要な空間だけを、2階にコンパクトに。平屋と2階建て、両方の良さを手に入れるこのスタイルが、いま多くの家族に選ばれています。

1.5階建てとは?平屋でも2階建てでもない「第3の選択肢」

平屋で暮らしたい。けれど、敷地が足りない。2階建てほどの部屋数は、必要ない——。家づくりを考えるとき、そんなジレンマを感じたことはありませんか?

1.5階建て(平屋風2階建て)の定義と特徴

1.5階建ては、暮らしのすべてを1階に集約し、2階には最小限の居室だけを設けた住まい。日々の暮らしは1階だけで完結するから、平屋のような生活感覚。それが、1.5階建ての基本的なかたち。平屋と2階建ての、いいとこ取り。
平屋にロフトを設ける場合、天井高は1.4m以内という制限がありますが、1.5階建てなら、その制限はありません。建築確認上は2階建て。だから、縦の空間をのびやかに使えます。
外観も特徴的。総2階建てと比べて2階部分の面積が小さいため、屋根の勾配を活かして高さを抑えた、美しいシルエットが生まれます。平屋のような落ち着いた佇まいでありながら、単調にならない。街並みに馴染みながらも、さりげなく個性を放つ。そんな外観デザインが叶うのも、1.5階建ての魅力です。

スタイリッシュな1.5階建ての家

なぜ今「1.5階建て」が選ばれているのか?

1.5階建てが注目される背景には、暮らし方の変化があります。
かつては4LDK、5LDKが当たり前だった時代もありました。しかし、今は使わない部屋を持つより、家族が自然と集まる広いリビングを。そんな価値観の変化が、1.5階建てへの関心を高めています。
さらに、建築費は上がり続けています。平屋を建てようと思ったら、土地もある程度の広さが必要です。人気エリアで60坪、70坪といった広い土地は、予算的に難しいこともあるでしょう。
限られた敷地で、平屋のような暮らしを。1.5階建ては、そんな想いに寄り添う住まいのかたち。
「50坪の土地でも、平屋みたいに暮らしたい」
1.5階建ては、そんな願いを叶えてくれる現実的で賢い選択肢なのです。

1.5階建てを選ぶ3つのメリット

平屋の穏やかさと、2階建ての自由度。1.5階建てには、その両方が息づいています。暮らしを豊かにする、3つの魅力をお伝えします。

1. 将来も安心な「平屋のような暮らし」。1階完結型の生活動線

1.5階建ての最大の魅力。それは、LDK・水回り・寝室——暮らしの中心が、すべて1階で完結すること。朝起きてから夜眠るまで、日常のほとんど階段を使わずに過ごせます。

老後も安心の永住設計
寝室が1階にあれば、歳を重ねても階段を使わずに暮らせます。
30代、40代で家を建てるとき、老後のことまで考える方は意外と少ないかもしれません。しかし、住宅ローンを払い終える頃には、60代、70代。膝や腰に不安を抱える年齢です。そのとき、毎日何度も階段を上り下りする暮らしは、想像以上に負担になります。
その点1.5階建てなら、子どもが巣立った後は2階を使わなくても暮らしが成り立ちます。1階だけで生活を完結できる間取りは、まさに「終の棲家」としての安心感。住み替えの必要がなく、慣れ親しんだ家で、慣れ親しんだ地域で、ずっと暮らし続けられる。それは、何物にも代えがたい価値といえるのではないでしょうか。

究極の「家事ラク」動線
畳んだ洗濯物を抱えて、2階へ持って上がる毎日。1.5階建てなら、その必要はありません。洗う、干す、しまう。料理も、掃除も、すべてが横の移動で完結します。
たとえば、こんな朝の風景を想像してみてください。洗濯機を回しながら、キッチンで朝食の準備。洗濯が終わったら、数歩先のランドリースペースで干す。その間も、リビングで遊ぶ子どもの様子が見える。すべてが同じフロアにあるから、行ったり来たりのストレスがありません。
小さなお子さんから目を離さずに家事ができるのは、子育て世代にとって大きな安心です。

2. 吹き抜けや勾配天井による、圧倒的な「開放感」と「デザイン性」

2階を最小限に抑えるからこそ、屋根の形状を活かしたダイナミックな空間づくりが可能。1.5階建てならではの、贅沢な空間が生まれます。

実際の面積以上に広く感じる「大空間」
余った屋根裏を、吹き抜けや勾配天井に。視線がすっと上へ抜けるから、同じ坪数でも、驚くほど広く、明るく感じられます。
吹き抜けのあるリビングに立つと、視線が自然と上へ向かいます。高い天井、そこから差し込む光。数字で測る「坪数」とは違う、体感としての広さがそこにはあります。友人を招いたとき、「広いね」と言われるのは、きっとその開放感ゆえ。
勾配天井も、1.5階建てならではの魅力。屋根の傾斜をそのまま活かした斜めの天井は、空間にリズムと表情を与えます

広々とした1.5階部分

デザインの自由度が高い外観
1.5階建ては2階部分が小さいため、大きな屋根を美しく見せることができます。片流れ屋根、切妻屋根、寄棟屋根——どんな屋根形状でも、バランスの取れた美しいシルエットに。
また、2階部分を越屋根のようにコンパクトに見せることで、モダンな中に和の要素をのぞかせた、品格のある佇まいを演出することもできます。
平屋のような落ち着きと、2階建てのような存在感。その両方を兼ね備えた外観を実現できるのが、1.5階建てなのです。
※越屋根…大屋根のてっぺんに設けられた、小さな換気・採光用の子屋根

関連記事:飾らず、美しく。シンプルで飽きない、平屋の外観デザインの秘訣と実例

3. 家族にとって「ちょうどよい距離感」

すべてがひとつのフロアにある平屋は、家族の気配を感じやすい反面、プライバシーの確保が難しいことも。だけど1.5階建てなら、階を分けることで自然に解決できます。

音や視線を遮る「プライバシー」
思春期を迎えた子どもにとって、自室はとても大切な空間。親の目が届きすぎる環境は、時に息苦しさを感じさせることも。1.5階建てなら、リビングで家族と過ごす時間と、自室で一人になれる時間と、その両方を自然に満たせます
在宅ワークが増えた今、書斎の需要も高まっています。1階のリビングから少し離れた2階に書斎があれば、オンライン会議中に生活音が入る心配も軽減。仕事とプライベートの切り替えも、しやすくなります。

ライフステージに合わせた「可変性」
子どもが小さいうちは、2階を広い遊び場に。おもちゃを広げても、走り回っても大丈夫。成長したら壁を立てて個室に。巣立った後は、収納やゲストルームに。家族の変化に寄り添いながら、無駄なく使い続けられる。それも1.5階建ての魅力です。
家は、何十年と住み続けるもの。その間に、家族のかたちは変わります。子どもが生まれ、成長し、やがて独立する。夫婦二人の暮らしに戻る。1.5階建ては、そんな長い時間軸で考えたときにも、理にかなった選択肢なのです。

建ててから後悔しないために!1.5階建てのデメリットと対策

1.5階建てのリビングでくつろぐ夫婦

どんな住まいにも、光と影があります。1.5階建ての魅力を最大限に活かすために。知っておきたいポイントと、その対策をお伝えします。

音やニオイが家中に広がりやすい

空間がつながっているということは、音やニオイも伝わりやすいということ。テレビの音、話し声、食洗機の稼働音。吹き抜けがあれば、1階の生活音が2階へ届きやすくなります。キッチンからの料理の香りが、上階へ広がることも。
対策は、設計の工夫にあります。キッチンの換気計画をしっかりと。換気扇の能力を十分に確保し、できれば同時給排気型を選ぶのがおすすめです。寝室や子ども部屋と吹き抜けの位置関係を考える。吹き抜けに面した部屋には、防音仕様のドアを採用するのも効果的です。

メンテナンス計画は2階建てと同様に考える必要がある

外壁や屋根の塗装をするときの足場を組む費用は、建物の高さによって変わります。1.5階建ては、平屋よりは高く、総2階建てとほぼ同じ高さ。足場代も、それに準じた金額になります。
また、吹き抜けがある場合、室内の照明器具の交換や窓の掃除にも注意が必要です。高い位置にある照明は、脚立では届かないこともありますから、電動昇降式の照明器具を選んだり、窓の配置を工夫したりと、設計段階での配慮が大切になります。
長い目で見た修繕計画を、家づくりの段階から。それが、将来の安心につながります。

冷暖房効率への配慮が必要

吹き抜けのある空間は、開放感と引き換えに、冷暖房効率が下がりやすいという側面があります。冬、暖房をつけても足元が寒い。夏、冷房をつけても2階が暑い。そんな経験をされた方もいるかもしれません。吹き抜け空間では、こうした温度ムラが起きやすくなります。
対策としては、まず断熱性能をしっかり確保すること。高断熱の家であれば、空間が大きくても温度差が生じにくくなります。シーリングファンを設置して空気を循環させるのも効果的。床暖房を採用すれば、足元の寒さも解消できます。

平屋・2階建て・1.5階建て|あなたに合うのは?

ツートンカラーのシンプルな1.5階建て

平屋、2階建て、1.5階建て。自分たちの暮らしに合うのは、どれ? 土地、動線、コストの視点から、それぞれの特徴を比べてみます。

必要な「土地の広さ」の違い

同じ広さの家を建てるなら、必要な土地は明確に異なります。
平屋はすべてを1階に。だから、最も広い敷地が必要です。たとえば、延床面積30坪の平屋を建てるなら、駐車場2台分を考えると、少なくとも60坪超の土地が必要になります。

関連記事:平屋の土地選び、ポイントは?

総2階建なら上下に面積を分散できるため、比較的コンパクトな土地でも建てられます。
1.5階建てはその中間。1階に暮らしの中心を置くため、1階の面積は大きめ。2階はコンパクトに。結果として、必要な土地は平屋と2階建ての間、というイメージになります。

生活動線の違い

平屋は完全なワンフロア。階段がないから、移動はラク。だけど、敷地が広いと部屋から部屋への移動距離が長くなりがちです。
2階建ては上下の行き来が頻繁です。特に、1階にLDKと水回り、2階に寝室という間取りの場合、朝起きてから夜寝るまでに何度も階段を上り下り。
1.5階建ては、日常を1階で完結できるから、平屋に近い快適さを保ちながら、必要な部屋数も確保できます。階段を使うのは、子ども部屋に行くときや、2階の収納を使うときくらい。日常的な家事動線は、すべて1階で完結します。

コストパフォーマンスの考え方の違い

項  目 平  屋 2階建て 1.5階建て
必要な土地 広い 普通 やや広め
建築コスト やや高め 標準 やや高め
生活動線
部屋数確保
将来の安心感

建築費だけを見れば、平屋や1.5階建ては2階建てより少し高くなる傾向があります。
だけど、老後に住み替えたり、バリアフリーリフォームをしたりする必要がない。「建てるときの費用」だけでなく、「暮らし続ける費用」も含めて考えれば、トータルで見たコストパフォーマンスは決して悪くはないのです。

1.5階建ての「お金」の話|税金と建築コストの仕組み

家のおもちゃと電卓、メモ帳

家づくりで気になるのは、やっぱりお金のこと。1.5階建ての税金やコスト、その仕組みを整理していきましょう。

関連記事:平屋はやめた方がいいって本当?

固定資産税はお得になる?評価額の決まり方

固定資産税は、建物の床面積や構造、設備などから評価額が算出されます。
ただし、実際の評価額は建物の仕様次第。「必ずお得」とは言い切れないので、詳しくは税理士や住宅会社の担当者に相談してみてください。また、吹き抜けや勾配天井は床面積には算入されませんが、家の価値を高める要素として評価に影響する場合もあります。

建築コストが高くなる要因・安くなる要因

安くなる要因
基礎工事は、建物の坪単価のなかでも高い部類に入ります。平屋は1階の面積が大きいぶん、基礎も大きくなり、その分コストがかかります。1.5階建てなら、一部を2階に移せるので、基礎の面積を抑えられます。屋根も同様。延床面積自体もコンパクトに収まることが多く、材料費の削減にも。

高くなる要因
一方で、吹き抜けや勾配天井を設ける場合は、工事の手間が増えるので施工費が上がることも。空間が大きくなる分、断熱や冷暖房への配慮も必要です。

それでも、トータルで見れば1.5階建ては「コストパフォーマンスが良い」と言われます。平屋の心地よさを手に入れながら、建築費用を抑えられる。そのバランスの良さこそ、1.5階建てが選ばれる理由です。

1.5階建ての実例3選

言葉だけでは伝わらない、1.5階建ての魅力。実際の住まいを見れば、暮らしのイメージがぐっと広がります。

外と大きく繋がる1.5階建ての住まい

大開口で外と繋がる1.5階建て

内と外の境界をやわらかく溶かす、中庭を囲むように配置されたLDK。
キッチン、洗面脱衣所、洗濯物干し場が横一列になった動線は、共働きのご夫婦の毎日を、確実にラクにしてくれます。
スタイリッシュでシンプルな外観デザインも印象的。無駄を削ぎ落とした美しさが、街並みのなかでひときわ目を引きます。
1.5階部分は、今も将来もフレキシブルに使えるオープンなスペース。屋根がなく壁で囲まれた「あおぞらリビング」が隣接する、アクティブな住まいです。
» 1.5階建ての事例を見る

様々な居場所がある1.5階建ての住まい

1.5階建てのリビングでくつろぐ夫婦

吹き抜けの高天井が気持ちいいリビングと、その一角にひっそりと設けた半クローズドなこもり部屋。家族と過ごす時間と、家族の気配を感じながら一人になれる時間。どちらも大切にした間取り。
2階には将来仕切りを設けて子ども部屋にできる、広々とした一室。壁一面にデスクカウンターが設置されているので、家族みんなでワークスペースとしても使えます。
家族それぞれが、自分の「好き」な居場所を見つけられる。家族の絆を深めながらも、一人ひとりの個性を尊重してくれる。そんな1.5階建ての住まいです。
» 1.5階建ての事例を見る

自分の居場所と、家族のつながりを大切にする1.5階建ての住まい

1.5階建ての窓辺で話す夫婦

大開口で外とつながり、どこにいても外の景色を愉しめる視線の抜け。床を一段下げたサンクンリビングによる、ほどよいおこもり感。こもれる空間と開かれた空間を兼ね備えることで、家族の1人ひとりが自分の“好き”な場所を見つけられます。
コの字で囲まれたタイルデッキからは、外の緑を眺める時間が生まれます。リビングにいながら、外とつながっている感覚。それは、都市部では得がたい贅沢。
2階には二つの個室と、屋根のない「おそらリビング」。空を見上げながらくつろぐ、特別なひとときです。
» 1.5階建ての事例を見る

まとめ:1.5階建ては「平屋」と「2階建て」のいいとこ取り!

平屋のおおらかさと、2階建ての機能性。どちらも手放さない。1.5階建ては、今の時代に合った住まいのかたちです。
1階で暮らしが完結する動線は、毎日をラクにし、老後の安心をもたらします。吹き抜けや勾配天井が生む開放感は、数字以上の広がりを。程よい距離感を保てる間取りは、家族それぞれの時間を尊重しながら、つながりも大切にできる空間を実現。
もちろん、音やニオイ、冷暖房効率、メンテナンスのことなど知っておきたいポイントもありますが、それは設計の工夫で十分にカバーできる範囲。
「平屋に憧れるけど、土地が足りない」
「2階建ては、なんだか違う」
そう感じている方こそ、1.5階建てという選択肢を。きっと、理想の暮らしへ続く扉が見つかるはずです。