[家づくりノウハウ]
福井で「おすすめ」の工務店はどう探す?失敗しないための「5つの判断基準」
2026.02.15
About us
ESHIN GROUP
平屋の戸建てを検討している方なら、一度はプライバシーについて考えてみたことがあるかもしれません。
すべての部屋が1階にある平屋は、2階建てよりも外からの視線が気になるのではないか?家族の生活音も筒抜けになるのでは……そんなイメージを持たれがち。
しかし、設計の工夫次第で、平屋でも十分にプライバシーを守りながら、開放的で心地よい暮らしを実現できます。まずは、「外からの視線」と「家の中の視線・音」という2つの観点から、平屋のプライバシー対策について考えてみましょう。
平屋は「外から丸見え」「音が響きやすい」という、漠然としたイメージ。その正体を具体的に理解しておくことで、間取りを考える際の大切な判断材料になります。
関連記事:平屋はやめた方がいいって本当?
平屋は生活空間がすべて地面に近い位置にあります。2階建てであれば、寝室や個室などのプライベート空間を2階に配置すれば道路や隣家からの視線を避けることも可能ですが、平屋ではそうはいきません。
カーテンを開けた瞬間、道行く人と目が合う。夜、電気をつけると部屋の中が見え
。夏でも窓を開けて寝られない。そんな状況が続くうち、年中カーテンや窓を閉め切った生活になりかねません。せっかくの窓も、ただの飾り物に――。
特に住宅密集地や交通量の多い道路沿いでは、この問題は深刻。土地選びの段階から、周囲の環境を見極めることが大切です。
「家族との距離が近い」「自然とコミュニケーションが生まれる」というのは、平屋の大きな魅力。だけど、時にはその利点が裏目に出てしまうこともあります。
階段がないフラットな空間では、リビングのテレビの音が寝室まで届いてしまったり、トイレの音が気になったり。また、お子さまが成長して思春期を迎えると、親子間でも適度な距離感が必要になってきますが、その距離感を確保しにくいと感じることも――。
リモートワークが増えた今、自宅で仕事をする方にとっては、集中できる空間の確保も重要な課題です。ワンフロアで完結する平屋だからこそ、「家族のつながり」と「個人の時間」のバランスを、間取りの段階でしっかり考えておきたいですね。

平屋のプライバシーを守る第一歩は、土地の特性を活かした建物の配置と形状の工夫。窓にカーテンをつける前に、そもそも視線が届きにくい設計を目指します。
建物自体を“目隠し壁”として利用する発想。ロの字型やコの字型に建物を配置して中庭を設けると、外部からの視線を物理的に遮断しながら、光と風を室内に取り込めます。
中庭に面した窓なら、カーテンを開けたままでも外から見られる心配はありません。リビングのソファに座ったまま、青空を眺めたり、季節の移ろいを感じたり。中庭に植えたシンボルツリーは、隣家からの視線をやわらげる役割も果たしてくれます。
コの字型の間取りでは、中庭をウッドデッキにして「もうひとつのリビング」として活用する方も。バーベキューをしたり、子どもがプール遊びをしたり、人目を気にせず楽しめるプライベートな屋外空間が生まれます。
土地に高低差がある場合は、それを活かした設計も有効。敷地が道路より高い位置にあれば、それだけで通行人の視線から遠ざかります。逆に、道路より低い土地では、基礎を高くして床面を上げるという方法も。
また、建物の配置を工夫して、リビングを道路から一番遠い位置に持っていくのも基本的なテクニック。玄関を道路側に配置し、奥へ進むほどプライベートな空間になるようゾーニングすれば、自然と視線が遮られます。
寝室や浴室などの特にプライベートな空間は、道路と反対側の配置がベスト。敷地の形状や方角をよく検討して、それぞれの部屋の最適な位置を見極めることが大切です。
意外と見落としがちなのが、玄関まわりのプライバシー。玄関ドアを開けた瞬間、室内が丸見えになってしまう間取りは避けたいところ。
玄関を道路に対して正面ではなく、横向きに設置するだけでも効果があります。また、ポーチの前に袖壁を設けたり、植栽で目隠しをつくったりする方法も。来客があった際にも、リビングやキッチンが見えないよう配慮された設計なら安心です。
アプローチをL字型にしたり、門柱を設けて視線を遮ったり。外構計画と合わせて考えることで、より効果的なプライバシー対策が可能になります。

「土地の形状上、中庭は難しい」「すでに間取りはほぼ決まっている」という場合でも、窓の種類や外構の工夫で対処できる方法があります。
人の視線は、だいたい地面から1.5m〜1.8mの高さに集中しています。この「視線ゾーン」を避けて窓を配置すれば、明るさを確保しながらプライバシーも守れます。
天井近くに設ける高窓(ハイサイドライト)は、上方から光を取り込めるため、部屋の奥まで明るく照らしてくれます。外を歩く人からは、天井しか見えません。
逆に、床に近い位置に設ける地窓は、足元に広がる庭の緑を眺めながら、外からの視線を気にせず過ごせます。和室との相性も抜群。
高窓と地窓を組み合わせれば、通風も確保できて一石三鳥。視線の高さを意識した窓計画が、平屋のプライバシーを守るカギになります。
完全に塀で囲ってしまうと、圧迫感が出て、風通しも悪くなります。かといって何もなければ、外からの視線は防げません。
おすすめは、スリットフェンスと植栽の組み合わせ。適度に隙間のあるスリットフェンスは、風を通しながら視線をやわらげてくれます。そこに常緑の低木やオーナメンタルグラスを植えれば、それだけで自然な目隠しに。
フェンスの高さは1.5m〜1.8m程度が目安。あまり高くすると閉塞感が出るうえ、防犯面でも死角が増えてしまいます。植栽は成長後の大きさも考慮して、種類を選ぶようにしましょう。
外構は建物と同じくらい大切な要素。予算配分の際には、外構費用もしっかり確保しておくことをおすすめします。
軒を深く出すことで、室内に陰影が生まれます。外から見ると、軒の影になって室内が見えにくくなる効果が。
日差しの強い夏場は、深い軒が日射を遮って室温の上昇を抑えてくれます。雨の日でも窓を開けて換気できるのも、深い軒のメリット。
視覚的な効果だけでなく、軒下の空間は「緩衝地帯」として、外と内の境界をあいまいにしてくれます。縁側のような半屋外空間があることで、心理的にも落ち着く空間になるのです。
軒の出は90cm以上あると効果的。平屋は屋根面積が大きくなるため、軒を深くすることでバランスの良い外観にもなります。

外からの視線対策と同じくらい大切なのが、家族間のプライバシー。リモートワークやオンライン授業が日常になった今、家の中でも「ひとりの時間」を確保できる間取りが求められています。
関連記事:【暮らしを彩る平屋実例②】シンプルだけじゃない、プライバシーを守る工夫
「廊下のない間取り」は、空間を無駄なく使えると人気。ただ、音漏れという観点では弱点になることも。
リビングと寝室の間に廊下を設けると、空間が分断されて音が伝わりにくくなります。この「サウンドロック効果」は、意外と大きな違いを生みます。
廊下は単なる通路ではなく、本棚を置いてライブラリーにしたり、家族の写真を飾るギャラリーにしたりと、楽しみ方はいろいろ。「効率重視で廊下をなくす」だけが正解ではないのです。
特に、子どもが思春期を迎える頃には、リビングから子ども部屋への動線に「ワンクッション」あることが、親子双方にとって心地よい距離感を生んでくれます。
壁一枚では、隣の部屋の音が意外と聞こえてしまうもの。そこで有効なのが、部屋と部屋の間にウォークインクローゼットやファミリークローゼットを配置する方法。
収納内の衣類や布団が音を吸収してくれるため、防音効果が期待できます。壁を二重にするよりもコストを抑えながら、実用的な収納スペースも確保できて一石二鳥。
特に、夫婦の寝室と子ども部屋の間にこの「収納壁」を設けると効果的。生活時間帯が異なる家族がいる場合も、お互いの睡眠を妨げにくくなります。
トイレや脱衣所がリビングに直結していると、来客時に気まずい思いをすることも。そもそも家族だけの暮らしであっても、トイレの音がリビングに響くのは気になりますよね。
だから、トイレの入り口はリビングから直接見えない位置に配置するのが基本。廊下を経由してアクセスする動線なら、音も気配も伝わりにくくなります。
脱衣所も同様。お風呂上がりにリビングを横切らなければならない間取りは、来客中に困ることに。洗面脱衣室から各居室へ直接移動できる動線を検討しましょう。
平屋はワンフロアで生活が完結するからこそ、水回りの配置には特に気を配りたいところ。使う人の動きをシミュレーションしながら、最適な位置を見つけることをおすすめします。

プライバシーを重視するあまり、外から見えにくい家にしすぎると、今度は防犯上のリスクが高まることも。視線を遮りながらも、安全性を確保するバランスが大切です。
高い塀で囲まれた家は、外からの視線を遮る一方で、いったん侵入されると外から気づかれにくいという弱点があります。空き巣にとっては、「仕事がしやすい」環境。
完全に囲ってしまうよりも、適度に外から見える部分を残しておくことが防犯につながります。特に、窓のある面は見通しを確保しておきたいところ。
フェンスの高さを抑えて植栽で補う方法なら、不審者が隠れにくい環境をつくりながら、プライバシーを守れます。
建物や外構の設計だけでなく、設備面での対策も組み合わせると効果的。平屋は窓からの侵入リスクが高いため、防犯ガラスや窓シャッターの導入を検討しましょう。
人の動きを感知して点灯するセンサーライトは、侵入者への心理的抑止力になります。玄関まわりや建物の裏手など、死角になりやすい場所への設置がおすすめ。
歩くと音が鳴る防犯砂利を敷地内に敷いておくのも手軽な対策。足音で不審者の存在に気づきやすくなります。
これらの対策を組み合わせることで、プライバシーを守りながらも安心して暮らせる住まいが実現します。
ここで、プライバシーを重視した平屋の実例をご紹介します。エーシンホームが手がけた「中庭を囲む平屋」は、開放感と安心感を両立させた設計になっています。
関連記事:【暮らしを彩る平屋実例③】プライバシーを守りつつ家族がのびのび過ごせる家
建物をコの字型に設計し、LDKを中庭に沿って配置。中庭に植えたシンボルツリーは、季節の変化を感じさせてくれるだけでなく、隣家からの視線を遮る目隠しの役割も担っています。
中庭に面した大きな窓からは、カーテンを開けたまま自然光がたっぷりと降り注ぎます。プライベートな庭を眺めながら、家族でゆったりと過ごせる空間に。

LDK側の隣地は、新築当時は空地でした。将来的に家が建つ可能性を考慮して、ウッドデッキの上部には屋根を設置。あとから2階建ての家が建っても、庭やLDKに視線が届きにくい設計になっています。
この軒下空間は、庭とつながる「青空リビング」のような特別な場所。将来の環境変化まで見据えた設計が、長く快適に暮らせる秘訣です。
プライベート空間ともいえるキッチンは、リビングから丸見えだと来客時に気になることも。この住まいでは、キッチンの立ち上がり(腰壁)を高くすることで、手元を隠す工夫を施しています。
空間がほどよく仕切られたことで、キッチンに独立感も生まれました。料理中の作業台が見えないだけで、急な来客にも慌てずに対応できます。

平屋の構造を活かして、リビングの天井を高く取り勾配をつけました。中庭に面した掃き出し窓と高窓から差し込む日差しが、リビングを明るく照らしてくれます。
プライバシーを守りながらも、決して閉塞感はなし。むしろ、2階建て以上の開放感を感じられる空間に仕上がっています。
ここまでさまざまな対策を紹介してきましたが、メリットばかりではありません。事前に知っておきたい注意点もあります。
コの字型やロの字型の建物は、シンプルな四角形に比べて外壁面積が増えるため、建築費が上がる傾向があります。形状が複雑になるほど、屋根や基礎の施工も難しくなり、コストに影響するのです。
また、フェンスや植栽などの外構工事も、プライバシー対策を意識するとそれなりの費用がかかります。建物だけでなく、外構費用も含めたトータルの予算計画を。
「予算を抑えたいから中庭はあきらめて、代わりに窓の位置と外構で工夫する」という選択もあり。優先順位をつけながら、バランスの良い計画を立てましょう。
今は空き地でも、数年後には家が建つかもしれません。現在の状況だけでなく、周辺環境の変化も想定した設計が必要です。
隣家がすでに建っている場合は、その窓の位置を確認して、視線が交差しないよう自分の家の窓位置を調整します。お互いの窓が向かい合わないだけで、プライバシーは格段に守りやすくなります。
土地を購入する際には、周辺の建築計画や用途地域の規制も確認しておきましょう。将来どんな建物が建つ可能性があるかを把握しておくことで、後悔のない家づくりができます。

このように、「平屋はプライバシーがない」というイメージは適切な設計で十分に払拭できます。
中庭やコの字型の間取りで外からの視線を遮り、高窓や地窓で採光と目隠しを両立させる。廊下や収納を緩衝地帯として活用し、家族間の音と気配をコントロールする。これらの工夫を組み合わせることで、開放的でありながらプライバシーも守れる、理想の平屋が実現できるのです。
大切なのは、土地の特性や周辺環境をよく理解し、家族のライフスタイルに合った間取りを設計すること。「どこに何を配置するか」を丁寧に考えることで、カーテンを閉め切らなくても安心して暮らせる住まいになります。
平屋で快適に暮らすためのヒントは、まだまだたくさん。ぜひ、モデルハウスで実際の空間を体感しながら、理想の住まいづくりを進めてみてください。
» モデルハウス見学予約はこちら