[家づくりノウハウ]
二階建ての注文住宅をおしゃれな外観にデザインする方法
2025.11.25
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ESHIN GROUP
家の印象を決める外観デザイン。特に平屋は、形や素材の選び方ひとつで全体の印象が大きく変わります。二階建ての住宅と異なり、平屋は建物の高さが抑えられているため、水平方向の広がりや素材感、色彩のバランスがより重要になってくるのです。
今、人気を集めているのが『シンプルな平屋』。余計な装飾を省いた端正なフォルムは、飽きがこず、風景にも自然に溶け込みます。派手な装飾や複雑な形状は一時的には目を引きますが、毎日見続けていると次第に飽きがくるもの。それに対してシンプルな外観は、見るたびに新しい発見があり、住む人の心に静かな安らぎを与えてくれます。

時代や流行が変わっても、結局はシンプルが一番。建物の『整った印象』が、住まいの価値を長く保ち続けます。
直線的なフォルム
凹凸を抑えた直線的なフォルムはどんな時代にも馴染み、陰影が映える端正なシルエットは、自然の光とともに表情を変えます。個性を主張しすぎない控えめな美しさが、結果として際立った存在感を生み出すという、建築デザインの奥深さがここにあります。
落ち着いた色合い
白・黒・グレーなどのモノトーンやアースカラーが基調となることで、落ち着いた佇まいを演出。特に福井のような自然豊かな環境では、建物が風景の一部として溶け込むことで、住まい全体の価値が高まります。
素材の質感
装飾に頼らないからこそ、使用する素材一つ一つの選択が重要になります。例えば、外壁に使用するガルバリウム鋼板の微細なテクスチャーや、木材の自然な木目の美しさ、塗り壁の温かな質感など、素材が持つ本来の魅力を最大限に活用できるのです。
景観との調和
シンプルな外観は近隣住宅との調和も取りやすく、住宅地全体の景観向上にも貢献します。風景や植栽としっくり溶け合い、主張しすぎない美しさを実現する。どの角度から見ても『整っている』ことが上品さの鍵となります。
平屋のシンプルな外観は、住む人の暮らしぶりを静かに映し出す鏡のような存在。余計なものを削ぎ落とした美しさが、心地よい日常を支えてくれるのです。朝の清々しい空気の中で見る平屋の佇まい、夕暮れ時の柔らかな光に包まれた外観、それぞれの時間に異なる表情を見せながら、住む人の心に安らぎを与え続けます。
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平屋だからこそ、『無理のない形』が似合います。構造・動線・外観のすべてがシンプルに整うと、住まいの完成度が格段に上がるのです。
凹凸を減らすことで耐震性・耐風性を確保できるのは、平屋の大きなメリット。建物の重心が低く、構造的に安定しているという平屋の特性を、外観デザインでも表現できます。
また、単純な構造ほど雨仕舞・防水が容易になり、片流れ・寄棟・切妻など、形の美しさを際立たせる屋根構成が可能に。水平ラインが強調されることで、平屋らしい『落ち着き』を演出。余計な装飾を排除することで、建物の持つ基本的な美しさ、つまり「用の美」を表現できるのが、シンプルデザインの大きな特徴といえます。
外壁や屋根の面積がコンパクトにまとまり、建築コストを削減。複雑な形状の建物に比べて、材料の無駄が少なく、施工効率も向上します。これは単なるコストダウンではなく、合理的で無駄のない設計思想の現れでもあります。
凹凸の少ない外壁は汚れにくく、メンテナンスも容易になります。雨筋汚れの発生しやすい出隅や入隅を減らすことで、外観の美しさを長期間保持できます。また、足場の設置範囲も最小限で済むため、将来のメンテナンス費用も抑えられます。
このように経済性と快適性を両立できるのが、シンプルな平屋の魅力でもあるのです。
無駄のない動線が、家事・生活を効率化。平屋の最大の利点である「ワンフロア完結」の暮らしを最大限に活かすためには、シンプルで整理された間取りが不可欠です。複雑な間取りでは、せっかくの平屋のメリットが活かしきれません。
一体感のある空間構成で『抜け』と『広がり』を演出し、室内と庭がつながることで、自然の光と風を取り込みます。大きな開口部を効果的に配置することで、限られた床面積以上の開放感を演出できます。これは、シンプルな外観だからこそ実現できる設計手法でもあります。

『シンプル』なデザインは、簡単そうで奥が深いもの。美しく、機能的に見せるための5つの設計要素を押さえることで、本当の意味でのシンプルな平屋が実現します。
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外壁面を揃えて陰影を整えることから始まります。これは単純に平坦な壁面を作るということではありません。適度な陰影を計算して配置することで、単調さを避けながらも統一感のある外観を実現します。箱型やL字型など『形のまとまり』を意識し、屋根形状を統一することで視覚的なノイズを削減。
一見単調に見えがちなシンプルな平屋も、光と影のコントラストによって豊かな表情を見せてくれるものです。特に福井のような四季の移ろいがはっきりした地域では、季節や時間の変化とともに建物の表情も変化し、飽きることのない美しさを演出してくれます。
素材の組み合わせは、機能性も考慮して選択します。例えば、雨がかりの多い部分には耐久性の高いガルバリウム鋼板を使用し、人の手が触れる玄関周りには温かみのある木材を配置するなど、適材適所の考え方が重要。
外壁は3色以内にまとめ、陰影で立体感を演出。色数を制限することで、素材の質感やテクスチャーがより際立ちます。ベースカラー(全体の70%)、アソートカラー(25%)、アクセントカラー(5%)の比率を意識することで、バランスの取れた美しい外観が完成します。
軒を深くとると、水平ラインが強調されます。日本の伝統建築でも重視されてきた軒の設計は、平屋の外観デザインにおいても重要な要素。軒天材を木目にすると温かみをプラスでき、福井の雪・雨対策にもなる実用的デザインとして機能します。
夏季の日射遮蔽と冬季の日射取得のバランスを考慮した適切な軒の設計により、自然エネルギーを活用した快適な室内環境を実現。庇の下に生まれる陰影には、建物の表情に深みを与える効果もあります。
窓の大きさ・高さ・配置を整理し、外観のバランスを最適化。平屋では窓の配置が外観デザインに与える影響が特に大きく、慎重な検討が必要です。南面採光を確保しつつ、通りからの視線を遮る工夫を施します。
窓の配列には一定のルールを設け、ランダムな配置を避けることが重要。例えば、窓の上端を揃える、窓間の距離を統一するなど、規則性を持たせることで外観に秩序感が生まれます。サッシのラインが揃うだけで『整然とした印象』に。
建物だけで完結するのではなく、敷地全体を一つのデザインとして捉える視点が必要です。
アプローチの設計では、建物への導線だけでなく、建物を美しく見せる視点も考慮。適切な距離感とアングルから建物を眺められるよう、アプローチルートを計画することで、住まいの美しさを最大限に演出できます。
植栽計画では、四季を通じた変化も考慮。福井の気候に適した樹種を選択し、成長後の姿も想定した配植を行うことで、時間の経過とともに美しさを増す庭づくりが可能です。
建物と外構が調和することで、敷地全体が一つの美しい風景として完成する。この一体感こそが、シンプル平屋の真の魅力を引き出す重要なポイントといえます。

見た目のシンプルさを支えるのは、内部設計の整理整頓。動線・高さ・収納を整えることで、暮らしが整い、それが外観の美しさにも反映されます。
廊下を減らし、各空間を直接つなぐことで、平屋のメリットを最大限活用。水まわりをまとめて『家事動線の短縮』を実現し、家族が自然と顔を合わせる間取りに。洗濯動線を例に取ると、洗濯機→物干し場→収納場所までの距離を最小限に抑えることで、日常の家事負担を大幅に軽減できます。
回遊動線の設計では、行き止まりを作らず、ぐるっと回れる動線を確保することで、家族の動きがスムーズになります。特に子育て世代では、子どもが家の中を安全に動き回れる環境づくりも重要な要素です。
無駄のない動線は、建物の形もシンプルにまとめやすくなる効果があります。
勾配天井で視線の抜けをつくり、開放感を演出。平屋の利点の一つは、二階がないため天井高を自由に設定できること。勾配天井を活用することで、限られた床面積でも大きな空間スケールを演出できます。高窓やハイサイドライトで、柔らかい光を採り入れ、外観と室内のラインを揃えると統一感が生まれます。
光の取り入れ方は、時間の経過とともに変化する室内の表情を演出する重要な要素。朝の東からの光、日中の南からの光、夕方の西からの光、それぞれ異なる角度から差し込む光が、室内に豊かな陰影を作り出します。
壁面収納や造作家具で生活感を抑え、収納を一カ所に集約。シンプルな外観を支える内部空間も、同様にシンプルで整理されている必要があります。
洗濯→乾燥→収納→着替えまでの一連の動作を最小限の移動で完結できるファミリークローゼット。パントリーの設計では、単に食品を収納するだけでなく、災害時の備蓄や調理家電の収納なども考慮。
季節用品や掃除用具など、使用頻度の低いものから日用品まで、すべてのものに適切な収納場所を確保することで、常にすっきりとした居住空間を維持できます。
エーシンホームの設計・施工によるシンプルな平屋の実例をご紹介。素材・形・内部設計の工夫が、飽きにくく愛着のある外観をつくり上げています。
自然豊かな立地を借景とした水平ライン強調の外観が特徴。この事例では、遠方の山並みを意識した低い軒高と、風景を切り取る大開口が印象的です。凹凸を抑えた端正なシルエット+木目アクセントで、大開口設計により室内外のつながりを演出しています。
外壁は横に張った真っ白なサイディング。ポーチの柱の木目の温かさと爽やかなホワイト、黒で引き締めた窓枠のコントラストが、シンプルながらも豊かな表情を生み出しています。特に夕方の光を受けた時の外観の美しさは格別で、白い外壁が夕日を反射し、時間とともに建物全体の美しさを高めていきます。

全体のフォルムをシンプルにまとめることで、周囲の自然環境との調和を実現。建物が風景に溶け込みつつも、確かな存在感を示している事例です。平屋らしい安定感と美しさを両立した事例です。
内部では、リビングから庭、そして遠くの山並みまでを一体的に捉える設計により、実際の床面積以上の広がりを感じられる空間を実現。四季の変化を室内にいながら感じられる住まいとなっています。
事例:雄大な景色を眺める平屋
関連記事:【暮らしを彩る平屋実例①】家族にやさしい間取り設計
下屋ラインを揃えた水平基調の外観構成でスタイリッシュに。このモデルハウスでは、複数の屋根を組み合わせながらも、軒先の高さを統一することで一体感のある外観を実現。玄関まわりに木材アクセントを採用し、落ち着いた佇まいを演出しています。
特筆すべきは中庭の活用法。プライバシーを確保しながら開放感を演出する中庭により、外からは閉じられた印象でありながら、内部では開放的な暮らしを実現。これぞシンプル平屋の真骨頂といえる設計です。

窓の配置で採光とデザイン性を両立し、色のトーンをそろえてシンプルに見せている工夫が光ります。南面の大開口と北面のハイサイドライトにより、安定した自然光を確保しつつ、外観のバランスも保っています。
内部の間取りでは、家族の集まるLDKを中心に、個室を周囲に配置する構成。廊下を最小限に抑えることで、限られた床面積を有効活用しています。収納計画も充実しており、生活感を感じさせない美しい室内環境を維持できる工夫が随所に見られます。
関連記事:【暮らしを彩る平屋実例②】シンプルだけじゃない、プライバシーを守る工夫
『シンプル=簡単』ではありません。外観設計で失敗しないための注意点をしっかりと押さえておく必要があります。
シンプルなデザインには屋根形状の検討が必要不可欠ですが、雨仕舞や雪対策もしっかり考えることが重要。特に福井のような多雪地域では、屋根勾配や軒先の処理、雪止めの設置など、機能面での配慮が欠かせません。美しさと機能性を両立させることが、安心かつ快適な住まいづくりの基本となります。
窓のレイアウトはデザインを大きく左右しますが、採光や通風も意識しながら配置する必要があります。特に平屋では隣地との関係でプライバシーの確保が課題となることも多く、美しい外観と快適な住環境のバランスを取ることが求められます。
シンプルな平屋は自然の多い福井にマッチしやすいもの。景観との調和を考えた外観づくりが、長く愛される住まいを実現する鍵となるのです。地域の風土を理解し、それに寄り添ったデザインを心がけることで、その土地ならではの美しい住まいが生まれます。

分譲地での住宅設計を多く手がけてきたエーシンホームは、限られた敷地を最大限に活かすコンパクト設計に熟達しています。
そのノウハウは、平屋の設計にも通じるものであり、敷地形状や日照条件を読み取り、コンパクトでありながら美しい外観を描く技術が、平屋のデザインにおいても光ります。
また、地域特性を活かした設計もエーシンホームの大きな強み。郊外の広い敷地や自然豊かな立地では、福井ならではの風や光、景観を取り入れた大らかな平屋をデザイン。地域の気候と暮らしを熟知した設計力で、シンプルで上質な住まいを実現しています。
シンプルな外観は、時代や流行に左右されない普遍的な美しさをもっています。平屋だからこそ、その『形の素直さ』が際立ち、住む人の暮らし方を映し出すもの。凹凸の少ない構成、統一された素材と色使い、そして自然とつながる外構。それらを丁寧に整えることで、『ずっと好きな平屋』が完成します。
飾りすぎない美しさこそが、平屋の魅力を最大限に引き出してくれます。福井という豊かな自然環境の中、あなたもエーシンホームで景観に溶け込むシンプルな平屋をつくってみませんか?