[家づくりノウハウ]
子育てしやすい間取りと動線(1)~収納計画~
2025.04.29
こんにちは、エーシンホームです。
年々夏の暑さが厳しさを増す中、家の中でいかに暑さを逃れ、快適に過ごすかは、住まいづくりにおける重要なテーマのひとつです。
断熱というと、冬を暖かく過ごすというイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、夏の暮らしにも断熱は欠かせません。
一つ目は、屋外の熱が家の中へ伝わってしまうことです。
この問題は、住まいの断熱性能を高めることで解消できます。
住まいの断熱性は、『断熱性能等級』という国土交通省が定めた基準で示すことができ、現在、国が推進する基準は7段階中のちょうど真ん中の断熱性能等級4。
エーシンホームでは福井の気候風土に照らし合わせ、その二段階上の断熱性能等級6を標準としています。
二つ目は、直射日光が家の中へ入り込むことです。
こちらも室温上昇の原因となります。「日差しが強すぎてエアコンが効かない!」という経験、ありませんか?
対策としては、遮熱性能の高い窓ガラスを入れること。『Low-E複層ガラス』の遮熱タイプなら、採光を損なうことなく日射熱や紫外線を大幅にカットしてくれます。
遮光カーテンやブラインドを使うのも一案ですが、日射は窓の外で遮る方が効果的。そのため、最近では調光機能のある窓シャッターを採用する家も増えているようですね。
三つ目は、湿度の上昇です。
こちらも夏の不快感を高める原因のひとつです。とくに年中多湿な福井県では、湿度を下げてあげることが蒸し暑さを解消するカギとなります。
手っ取り早いのは、エアコンの除湿機能を使うこと。ただし、除湿機能はときに冷房以上に室内を冷やしてしまうことがあるので、体調管理にはくれぐれもご注意ください。
ここまで、現代の建築技術や設備を活用して夏を乗り切る方法についてお伝えしましたが、次に自然と調和することで夏の暑さを緩和する家づくりについてお伝えします!
まず「パッシブデザインとは何か?」ご存じですか?『パッシブデザイン』とは機械に頼りすぎず太陽光や熱、風といった自然エネルギーを利用する設計手法のことをといいます。
パッシブデザイン自体はドイツの発祥ですが、昔の日本家屋にもこのパッシブデザインと同じような手法が多々用いられていました。
たとえば、軒や庇。
単なる雨除けだと思っている方もいるかもしれませんが、それだけではありません。軒や庇は、高い位置から照り付ける夏の日差しを遮り、室内へ入れないようにするという役割も担っているんです。
つまり、きちんと軒や庇を出した家なら、窓シャッターなども必要ないということ。
ヘチマやゴーヤなどの蔓性植物で作った緑のカーテンや、窓の外に植えた落葉樹も、夏の日差しを遮る役目を果たしてくれます。植物の葉っぱから水分が蒸発するため、周囲の温度を下げる効果も。
水分蒸発による冷却という意味では、昔ながらの打ち水や建物への散水などでも自然な涼しさを生み出せますよ。ぜひ一度、お試しください。
夏の自然エネルギー活用といえば、忘れてはいけないのが、自然の風。
一日中窓を閉め切ってエアコンを回しっぱなしにするよりも、たまには窓を開けて風を通してみてください。冷たすぎない自然の風はとても気持ちよく、空気を入れ替えることで湿気も飛んで、体感温度が下がります。
ただし、自然の風を取り入れるためには、きちんと風の流れを考えながら、窓の向きや配置を正しく設計してあげる必要があります。つまり、『パッシブデザイン』の知識が必須ということですね。
現代の技術と昔ながらの知恵の融合。そして、自然との調和。それがエーシンホームの目指す、夏に強い家づくりの姿です。
太陽の光と熱を上手くコントロールし、風を味方につけた心地よい住まい。そこに、エアコンに頼りすぎない、エコで快適な夏の暮らしが待っているのではないでしょうか。